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Jean Philippe Padie LE TOURBILLON DE LA VIE(ル トゥールビヨン ドゥ ラ ヴィ)

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  Jean Philippe Padie LE TOURBILLON DE LA VIE(ル トゥールビヨン ドゥ ラ ヒヴィ) 生産者  Jean Philippe Padie ワイン名  LE TOURBILLON DE LA VIE 産地  CALCE  少し前までの南フランスのルシヨンのワインと言えば、必要以上に感じるアルコール感に濃さと強さが強調され、一本飲むとヘトヘトになってしまうような血の気の多いワインが目立っていました。 そのようなタイプが多かったルシヨンですが、今では多くの生産者がこの産地に集まり 個性的な自然派ワインを造りだし、 注目を集める産地の一つになったと思っています。中にはいきすぎて?自由すぎて?品種も産地も、もはや分からないという逆に反自然的なのではないか?と感じてしまうワインに出会うこともしばしばありますが···どちらにしても様々なワインを生む産地として無限大の可能性を秘めているのではないかと思います。 しかし、僕はジャン・フィリップ・パディエのワインはどちらにも当てはまらないと感じています。 昔ながらでも今どきでもない。敢えてどちらよりかと言うと、昔よりかも....(理由を細かく説明しようと思ったのですが文章ではとても長くなるので気になる方は聞きに来てください) 無理矢理な肉付感や荒々しく大雑把さは微塵もないし、エキス感や過度なスルスルとした飲み心地を求めるあまりに逆に不自然に感じてしまう自由すぎるスタイルでもない。もしかしたら普段それらのワインだけを飲んでいるなら反応できないかもしれない。 真っ直ぐな香り・味・余韻に 雑味や余計なものは感じない。ストレートで勝負できる凄さ。 いつの時代でも良いものは良いと思わせられるようなワイン 無理矢理な表現や例えが出てこないワイン。 カジュアルさを楽しむというデイリーワインとしての範囲を超えており、その完成度は最高峰だと思う。 今回も〈伝わらないかも?〉のワインの1つです。 良い意味でシンプルなワインというのは、ある意味一番味覚を問われてしまうワインかもしれません。

C'est pas la mer à boire(セ パ ラ メール ア ボワ)

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C'est pas la mer à boire(セ パ ラ メール ア ボワ) 生産者    Domaine du Possible  ワイン名   C'est pas la mer à boire 2016 産地     Côtes du Russillon  品種     Grenache /Carignan /Syrah  南仏ワインをより好きにさせてくれた造り手。 まだ何も知らなくて(今も…)この辺りの産地でこのようなワインがあるなんて知らなかった頃に、早々と僕の中にあった固定概念を完全に覆してくれたワインの造り手の一人。 この Domaine du Possibleのワインを飲んで Russillonのワインが益々好きになり、興味が湧いてきた。 瑞々しく泉の如く味わいが次から次へと溢れでてくる。 淡いブドウの感じは桃のようにフルーティーで軽やか。と言ってもしっかりと味わいに芯はある。 ガスに頼ることのない爽快で心地よく、旨味を伴う完璧な酸度。 勿論、果実感やタンニンの縁の下で土台となるものの均等さが素晴らしいのは前提のことで、それらの功績と言った方がよいのかもしれませんが。 極限まで細やかなタンニン、嫌みのない程度の僅かな苦味・ 瑞々しくも厚みのある果肉感。それらは 様々な果物を連想することが出来き、単に単純ではない味わい・幅広さを持っている 。 香りはルシヨンの持つ独特の妖艶香。 舌の先端から真ん中辺りでサーモンを感じた。それは、エチケットの色に同調するように。もしくはサーモンの寿司を一昨日食べたばかりだから味覚に新しいのか…。 この辺りの産地のこのスタイルの後味に感じる〈えぐみ〉を感じるか感じないか程度ニュアンスもまた良く、 そこに 14%のアルコールを感じることはない。 中は真っ赤なレアの肉の様にフレッシュ?で臨場感ある香り。 クードレのミネルヴォワ・ラ・リヴィニエールに重なる部分があるように思うし、 非常に味わい深く探り深い。 飲み手が豊かならば、色々な楽しむ方向性を持っている。このワインを単なるグビグビ飲みやすいワインと捉えてしまったら軽卒だろう。

Le Clot de L'Origine Le P'tit Barriot(ル クロ ド ロリジンヌ ル プティ バリオ)

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Le Clot de L'Origine Le P'tit Barriot 生産者        Clot de L'Origine ワイン名       Le P'tit Barriot 産地         CÔTES DU ROUSSILLON 品種         Syrah/Grenache/Carignan この地のヴァンドソワフのように鼻の上と下で感じるフレッシュさと落ち着き。 スワリングしてまえば一体化され感じにくくなってしまう 2面性のあるような香り。 スワリング癖のある人は是非そのままの香りも楽しんでみてもらいたい。 勿論王道の香りもするが、 様々な個性的な物が詰まっている。 例えば、コルニッション・変わったキノコ・マツタケ・オレンジ・タケノコ・ドラゴンフルーツに草木や植物、そしてそれらとルシヨンの葡萄の果実香の調和 。 舌の中心を走り抜ける筋のある酸。 口に含めばワインが走り抜け、喉に次々とぶつかりゴールインしてくる。 そこでピリピリと感じる酸は拍手のよう。 余韻に酸の戻りも少なくスルリスルリ。ゴクゴク。 夏の疲れた身体に染み入るブドウエキス。 少し多めに含んで滞留してみるとマスカットのよう。 余韻は栗のよう。 でもそんな事を感じて飲まなくてもよい。 ゴクゴク。 ゴクゴク。 赤ワイン派の夏ワインにも。

Clos des Fées Côtes du Roussillon Modeste(クロ デ フェ コートデュルシヨン モデスト)

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Clos des Fées Côtes du Roussillon Modeste 生産者       Domaine du Clos des Fées  ワイン名      Modeste 2015 産地        Côtes du Roussillon 品種        Grenache noir/Carignan/Syrah/Cinsault/Mourvèdre 飲めば飲むほどこんなにも素晴らしいワインがこんなにも沢山この産地にあるんだということに、ここ数年は衝撃と発見の嵐です。 未だ注目度は低いですが個人としては今後も益々ルシヨンからは目が離せなくなりそうです。 グラスに注ぐと、光が自ら集まって来たかのようにキラキラと光輝くワイン。 瑞々しさと滑らかさ透明感のある様はルシヨンの旨味だけを抽出したピュアで綺麗な液体。 香りは典型的なカシスやフランボワーズ・チェリー、イチジクのコンポートから、 ブルーの水飴・ 若干の梅や桜の塩漬けまで。 直線的で訴えるような芯の強さではなく、甘くほわっと柔らかくも濃密な香りが、水平線のように何処までも広がり先が見えないエンドレスな香り。 大人の為の甘い贅沢な時間を作り出してくれる。 舌の上に、 いつ触れたのか分からないような、ふわっ と優しい、空気を含んだかのようなファーストタッチ。 極限まできめ細やかなタンニンとアルコール感だけが重みとなり舌に落ちる。 かなりの浮遊感。 ワインの霧を吹き付けられた甘い空気玉が口の中でほわほわと漂っている。 ルシヨンの甘味はそのままに、重たさなどの従来のイメージは一切排除され、最後の余韻までも上に抜けていくので所謂従来の甘いや強いではない。淡い味わいだ。 なんだか、子供の頃に宝石の玩具を見ると食べてみたくなって本当は飴みたいに甘くて美味しいんじゃないのかと思っていた頃を思い出す。 そして、今大人になってその夢?が叶ったのかもしれない。 少し大人なパッションリキュール・カクテルの余韻はあるけれど・・・

LAFAGE Miraflors Rosé(ラファージュ ミラフロー ロゼ)

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ミラフロー ロゼ 生産者     Jean Marc Lafage ワイン名    Miraflors Rosé 2016 産地      Côtes du Roussillon 品種      Mourvèdre/Grenache gris 香り高く旨みを感じるような立体的なアロマ。 ミネラルたっぷりで瑞々しく溌剌として元気を貰えるような明るい香りはパッションフルーツ・白桃・柑橘類。 塩気を伴う酸とほろ苦さは口の中と胃をキュッと締め上げ、それらはいつまでも舌の奥の方で続きその余韻にじわじわと食欲が沸いてきます。 トロッと円やかな舌触りと感触の後に、キラキラと流れるような飲み心地。 そしてしっかりとした味わいがあり旨味的風味と表情の豊かさは、多くの日本人に受け入れられると思います。 香り・味わい・余韻がほぼ同じような状態で常に表現力の高いワインです。 南仏では牡蠣×ピクプールが定番と言われていますが、このロゼも負けじと劣らず素晴らしい相性となりそうです。 少なくとも僕が食べたことのある南仏の牡蠣とは素晴らしいマリアージュだと思います。(マリアージュという言葉は色々と誤解を招くので好きではないのですが使ってしまいました・・・) 濃いと言うのではなく、しっかりとしたロゼ。 やっぱり、お腹が空いてきました・・・ Buy→ コート・ド・ルーション・ロゼ・ミラフロー [2015]

Tout bu,or not tout bu

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 ドメーヌ デュ ポッシブル/トゥ ビュ オア ノット トゥ ビュ   生産者   Domaine du Possible   ワイン名  Tout bu,or not tout bu  2015   産地    Côtes du Roussillon   品種       Syrah , Grenache noir,  Carignan noir 「飲むべきか、飲まざるべきか」という意味のワイン。 そりゃ飲むに決まってるでしょう! って思わず意気込んでゴクリゴクリと飲んでしまいそうなワイン。 従来のこの産地のイメージとしてはアルコール感が強くコッテリ飲み応えがあり、赤ワインの苦手な人はまず無理っていう。フランスで最もガッツリ系の産地の一つです(でした?)が、現在は本当に色々なタイプ(赤ワインに白ブドウを使ったりなど)のワインが造られています。 あまり飲んだことがない人は元来のイメージを持って飲んでしまうと衝撃的でしょう。 グラスに注いで回してみると瑞々しく、今か今かと開けてもらうのを待ちきれなかったかのようにワインが波打ちエネルギーが充満しているのを感じます。 香りは、糖を感じる甘い果実の香りがグラス一杯に広がりブドウジュースを想わせるジューシーさ、立体的。 香りの時点でもう旨い! 飲む前から味わいが想像出来ます。 一口目、 キレイというよりは力強さの方が感じます。 ハッキリしたワインですね。 スルスルッと潤ったワインが口に入っていきます。すぐにフレッシュで甘みもたっぷりと含んだ葡萄を口いっぱいに頬張っているかのような味わいで口中が満たされます。 次に若干のハーブ感が遊びを抑え、喉を通る辺りでは程良い酸味を感じます。 余韻は(食べたこと無いけど)ルシヨンの土の濡たっとした感じで僕はそれが好きです。 とりあえず上手い! もう一口すぐに飲みます。 うぅ~ん。 糖のある果実味と酸味が嫌みなく前にでてる、そして余韻でまた落ち着かせる。 それぞれの個性が上手くバトンタッチして上手に繋がった!という感じでしょうか。 4×100メートルリレーの日本みたいですかね。 じっくりと余韻を楽しみたいけど、またすぐ次が飲みたいっ! 間違いなく