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DOMAINE VIRET Emergence(ドメーヌ ヴィレ エメルジャンス)

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DOMAINE VIRET Emergenceドメーヌ ヴィレ エメルジャンス 生産者     DOMAINE VIRET ワイン名    Emergence 2010 産地      Côtes du Rhône Villages Saint-Maurice 品種      Grenache /Syrah /Carignan ある一定の高みに達したワインのみに感じられる特別なフィネスを感じるアロマ。 グラスに注がれたワインは少しでも波打ったりスワリングしてしまえば瞬時に解き放たれ、花開き、グラスの中はまるで小さな宇宙空間のように。 因みに、天体農法です。 一息吸い込むと、鼻から脳、そして頭の天辺まで抜けていく。広がりと伸びのあるアロマ。 あまりにも濃密でリキュールを飲んでいるような一口一口の満足感、そのまま永遠と続くような余韻で一本飲み終えた時の満足感も素晴らしい。 ワイン、ブドウに蜜があるとすればこんな香りだろうか。 ブドウのエキスと言うより蜜。 舌の両端にしっかりと感じる酸によって、勿体ぶりながらじっくりと味わいたい気持ちも虚しくも儚くもスルスルと喉へ通過し、体の下へと流れ落ちていってしまう。タンニンなく綺麗で飲み心地さえ良い。 しかし、余韻では流れ落ちたワインがブリ返してくれて鼻から脳まで沸き上がり、風味が再び体の中を循環する。 そう言えば、始めて見たときからボトルの佇まいからして完成された感があるなとは思っていた。

DOMAINE CLOS DES MOURRES NoVice (ドメーヌ クロ デ ムール ノヴィス

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DOMAINE CLOS DES MOURRES NOVICE (ドメーヌ クロ デ ムール ノヴィス) 生産者     DOMAINE CLOS DES MOURRES  ワイン名       NoVice 2014 産地      Côtes du Rhône 品種      Grenache/Syrah 大量に取って大切に保管しておいたクロデムールのノヴィスも先日とうとう最後の一本が売れ、売り切れとなりました。 残念ながら今のところ輸入されていないので飲む機会はもうありません。 正しい言葉かどうか分かりませんが、所謂自然派ワインというのを知り、驚きと染み入る美味しさを当時の僕に教えてくれたワインの一つでした。 いつ飲んでも新鮮でエネルギーに満ち足りていて、 常に100%の状態で迎え入れてくれる。 少しの冷涼さでバランスの取れた南ローヌの果実感にガスと酸が程好く合わさった時こそが、南ローヌにおいて最高に感動的な状態だと思っている。好みの問題かもしれないが...。 そしてこのワインもそれを体験出来る一本だ。 大人っぽいアロマで落ち着きを感じるが、口のなかではダイナミックで立体的。 そのまま勢いに乗り舌の奥で感じるピチピチとした爽快さは炭酸を飲んでいるかのよう。喉の辺りでも更に味が広がっていく。 一口一口飲むのが楽しいし、最後まで躍動感があって流れるような構成は完璧。 それでいて、ゆっくり飲んでと言われているかのようなしっとりと落ち着いた紫っぽさを纏っている。 自然の中で育った大人のよう。

BALAZU DES VAUSSIERES cuvée dent de lion(バラジウ デ ヴォシェール キュヴェ ダン ド リオン)

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BALAZU DES VAUSSIERES cuvée dent de lion(バラジウ デ ヴォシェール キュヴェ ダン ド リオン)  ワイン名      cuvée dent de lion 2013 生産者       BALAZU DES VAUSSIERES 産地        TAVEL 品種        Sy/Mv/Cr/Gn/Gb/Cr/Cs アルコールをまとった華やかなブドウのたまらない香り。 引き締まった紅色の香りからは芯の強さが伝わってくる。 南の包み込むような甘さを感じながらも全面に苦みがしっかりとあり、 白ブドウのニュアンスが効いている。 このほろ苦さというのは、南仏の旨味要素の1つで、現代的日本人にはないフランスらしい味覚のバランスの良さだと思う。 因みに、アルザスの生産者の1人も南仏ワインの良さの1つとして苦味をあげていました。 フルーツのコンフィやハーブを使った料理を連想させるのは南の特長がよく現れている証拠。 そして、このワイン自身から南らしい料理を欲している(気がする)ということは産地というものが的確に表現されているのだと思う。 酸とガスが合わさった飲み心地は苦味を上手くまとめ上げ、香りから余韻までビターでリッチな大人の味わいを引っ張っぱり、飲み道を先導してくれる。 口に含んだら後はそれらに従い、一口一口ゆっくりと、堪能しながら、深く飲み進めていきたい。 やはりバラジウ・デ・ヴォシェール、これまた最高に素晴らしいタヴェル。

Balazu des Vaussieres Sept Syllabes Rose(バラジウ・デ・ヴォシェール/セット・シラブ・ロゼ)

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Balazu des Vaussieres Sept Syllabes Rose ワイン名     Sept Syllabes Rose 2015 生産者      Balazu des Vaussieres  産地       Tavel 品種       Gr/Sy/Ci/Cb/Cr/Mv/Cr 最高のロゼの一本だと思っている。 待ちに待った入荷バラジウ・デ・ヴォシェール/ セット・シラブ・ロゼ。 フルーツの盛り合わせを一口で食べているかのように味に溢れていて、 料理が要らないほどにワインだけで成立している。 しかもロゼだ。 口に流れ入った瞬間から味が染み出てくる感覚は、誰もが素直に「美味しい」という言葉を発してしまうほどだろう。 ほとんどの場合、経験を積んだりしなければ美味しいと感じる事が出来ないものが多いが、このセット・シラブ・ロゼはそれに当てはまらずどんな飲み手にも同じ美味しい感動を与えてくれるはず。 醸造学校には通わず、独学と自然と身に付いたワイン造りはアルジェリア人の血とセンスや才能の塊か。 7品種全て混植の畑に混醸されて造られたワインは自然で野性的なワインへ。 飲むべきワインであることは間違いない。 出来ることなら全在庫買っておきたい。

Domaine Guillaume Gros lieu-dit Les Biguières(ドメーヌ ギョームグロ リュー ディ レ ビギエール)

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Domaine Guillaume Gros lieu-dit Les Biguières 生産者      Domaine Guillaume Gros ワイン名     lieu-dit Les Biguières 2011 産地       Luberon 品種       Grenache/Syrah/Carignan/ ローヌ最南端リュベロンから、 暑い夏の日を思わせるような南仏感いっぱいエネルギッシュなモンスターワイン。 実は、今まであまり積極的に飲んでこなかった産地でしたが、 パリの友達の店で何気なく飲んだリュベロンのロゼがきっかけで、それ以来気になり始めた産地です。 産地のイメージとしては、「The南仏ローヌ」と言えば一番分かり易いのかも知れない(現在の自然派から育った方にはイメージが掴みづらいかもしれない・・・) 表現すれば、ダイナミックなアルコール感、ギリギリまで 熟した糖度の高いボリューム満点の果実味がストレートでド真ん中に来る。 (これは、あくまでも現在の僕の少ない経験によるイメージなので・・・) これでもかと言わんばかりに、グラスの中で目一杯膨らんでいるレ・ビギエール。 とろみを感じるような濃厚リッチな香りは、定番だがカシスなどのリキュールや煮詰めたジャムなどを連想せざるを得ない。 だからと言って、ダムが決壊したようなしまりのない・だらしのない甘味ではないし、酸がなく角が取れすぎた球体でもない。 さり気ない酸とタンニンの中域感は確信的だし、アロエのような風味はしっかりと締めるところは締め、どっぷりとワインを楽しめ・浸り・酔える、抜群の安定感と安心感がある。 更にギョーム・グロのワインは、どれを飲んでも力が湧いてくるようなパワーがあり、素晴らしい生命力を持っているように感じる。 2011年という間隔も正に今しかない油ののっった状態なのか、 抜群の存在感だ。

EXTRA LIBRE Château du Cèdre(エクストラ リーブル シャトー デュ セードル)

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EXTRA LIBRE Château du Cèdre(エクストラ リーブル シャトー デュ セードル) 生産者    Château du Cèdre ワイン名   EXTRA LIBRE Château du Cèdre 2016 産地     CAHORS 品種     Malbec/Merlot 恐らく今年一番の衝撃でしょう。 シャトーデュセードルのSO2無添加というだけでも、 カオール好きとしては思わずニンマリとしてしまう。 更に、グラスにワインを注いで香りを嗅いだらニンマリ。 飲んだらさらにニンマリ。 本当はボトル見た瞬間に「違うなっ」って思い、届いてから飲むその日の夜まで楽しみでしょうがありませんでした。 勿論期待を裏切りません。 赤い果実や赤い木の実などの赤や黒のスタイリッシュなエレガントさと、土や根を張るもの・大地を感じるような力強さと骨太さ。 このエクストラリーブルでは、これらのカオールの持つ二面性をどちらもしっかりと兼ね備えているような健全なバランススタイルで、それらを 見事に味わうことが出来ると思っている 。 それは、 当主パスカル・ヴェレーギュの言う「人が介入しなければ、自然がワインの素顔を見せてくれるのです。~」と言う言葉そのものだと感じる。 濃縮されたダンディでジューシーなブドウのエキスは噛む程に味わい深くなるような大人の舌の遊び心のある自由でわざとらしくない味わい。 生命力を感じ、しっかりと的を得てまとまりもある。またピュアさを意識したようなそっち系ではないので、昔から飲んでいるおじさまたちにもいけるのではないでしょうか。 というか、おいしく感じてもらわないと困ります・・・ ベタンヌ&ドゥソーヴ誌の「SO2フリーの模範として、追随する他のドメーヌにインスピレーションを与えうる源となるだろう」という通り、非常に重要な位置付けになるような資格を持っていると思う。 時代の進化を目の当たりにしたというのはこういう時を言うのだろう。 そして僕は誰が飲んでくれるかも分からないのに残りの在庫分を買うことにしたのです。

Domaine Guillaume Gros Lubéron(ドメーヌ ギヨーム グロ リュベロン)

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Domaine Guillaume Gros Lubéron 2011 生産者      Domaine Guillaume Gros  ワイン名     Lubéron 2011 産地       Lubéron 品種       Grenache/Syrah/Carignan/Mourvèdre ワインを注いだ瞬間から、リッチで優美な甘い果実香がグラスの中いっぱいにタップリと充満する。 カシスやバラ・ワイン漬けしたレーズン、煮詰めたジャムなど。典型的ではあるが王道たるそれらがストレートに当てはまるというのは間違いなく良いワインということだろう。 少しでも鼻を近づければ、濃密でボリューミーなアロマとアルコール感がグイグイと押し寄せ如何にもこの地方らしい南仏香を嗅げる。 メロンやブドウの瑞々しいニュアンスは、繊細さを与え時間をかけてゆっくりと飲みたいと思わせられる上品さ。 肺活量を目一杯使いゆっくりと吸い込むと、鼻を刺激するアルコール感が脳まで周り回る。そのまま一気に含み口中に行き渡らせ飲み込めば、ワインが手足の先や神経まで張り巡り包まれるような充満感が堪能できる。 深く吸い込んだ先にこのワインの心髄がみえるようま気がする。 麻や民族的・オリエンタルな味わいまで想像がいく奥深さ。 甘いソース代わりにしてステーキが食べたくなる。決してサラダなんか挟まずに肉から肉へと食べ進めてほしい。 香りの第一印象から味わい余韻とそれぞれが豊かで、勿論ワインだけでも楽しめるが、それではいいワインが勿体なさすぎる。 リュベロンと言えばテーブルワインのイメージだが、多くの方々が思う単なる南仏の濃厚なワインではない。 南仏の太陽を浴びて焼けた赤い肌と夏の情熱。 熟され凝縮された南がつまっている。 時代の流れなど関係ないワイン。

Le Clot de L'Origine Le P'tit Barriot(ル クロ ド ロリジンヌ ル プティ バリオ)

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Le Clot de L'Origine Le P'tit Barriot 生産者        Clot de L'Origine ワイン名       Le P'tit Barriot 産地         CÔTES DU ROUSSILLON 品種         Syrah/Grenache/Carignan この地のヴァンドソワフのように鼻の上と下で感じるフレッシュさと落ち着き。 スワリングしてまえば一体化され感じにくくなってしまう 2面性のあるような香り。 スワリング癖のある人は是非そのままの香りも楽しんでみてもらいたい。 勿論王道の香りもするが、 様々な個性的な物が詰まっている。 例えば、コルニッション・変わったキノコ・マツタケ・オレンジ・タケノコ・ドラゴンフルーツに草木や植物、そしてそれらとルシヨンの葡萄の果実香の調和 。 舌の中心を走り抜ける筋のある酸。 口に含めばワインが走り抜け、喉に次々とぶつかりゴールインしてくる。 そこでピリピリと感じる酸は拍手のよう。 余韻に酸の戻りも少なくスルリスルリ。ゴクゴク。 夏の疲れた身体に染み入るブドウエキス。 少し多めに含んで滞留してみるとマスカットのよう。 余韻は栗のよう。 でもそんな事を感じて飲まなくてもよい。 ゴクゴク。 ゴクゴク。 赤ワイン派の夏ワインにも。

Château Bas d'Aumelas Château Bas Rouge(シャトー バドムラ/シャトー バ ルー ジュ)

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Château Bas Rouge 生産者      Château Bas d'Aumelas ワイン名     Château Bas Rouge 2013 産地       GRÉS DE MONTPELLIER 品種       Syrah/Grenache/Mourvèdre 非常に残念ですが現在日本では飲めなくなってしまいました。 僕の中のフランスワインの始まりと思い出の一本とも言えます。 産地はグレドモンペリエ。 南仏の中心地の一つの都市でもあるMontpellierから程近い場所にあります。 これまた、日本では多く輸入されていない産地のワインで希少と言えば希少です。 お店をオープンして間もなく、この産地で初めて飲んだワインがこのバドムラでした。 まず、その香り味わいに衝撃を受け、自分の中で「フランスワインとは」というのをこのワインに教わりました。 それまでは所謂、甘味を感じて渋くてこなれて樽の効いた円やかさが好きだったし美味しいと思っていました(勿論今でも好きです)。当時のスペインやニューワールドにも美味しさを感じていました。 しかし、これを飲んだ瞬間「これぞワイン!」と思いました。 その時は美味しい感覚ではありませんでしたが、これを素直に美味しいと思える感覚がほしいと思いました。 今まで飲んできたワインに比べ、故意につけたような甘さではない果実から自然に湧き出た果実味(甘味)と遠慮のない素直な苦味や酸味、どれも故意に付けたり過度にコントロールされた人工的でない様にワインらしさを感じたのです。 自分で言うのも何ですが、その時そう感じ思えたのは今思うと向いていたんだなと思います。。 さて、 フランス人的香水・華やかで花やか・ダージリン・バニュルス・薬草・柑橘類のほろ苦さに砂糖が加わった冷涼清涼さにみずみずしいライチ・妖艶でまさに紫がピッタリ。 グレドモンペリエの独特で個性的な香りが満載。 和で例えると、扇子・昔懐かしの梅キャンディー。 思い出せそうで思い出せない古きよき香りがいつまでも鼻が忘れない。 味わいは、初めに渋みと酸味が目立ち飲み込む手前あたりから果実味を感じるが、 この時はまだキ

Château Barréjat Madiran Cuvée des Vieux Ceps(シャトー バレジャ マディラン キュヴェ デ ヴュー セップ)

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Château Barréjat Madiran Cuvée des Vieux Ceps 生産者     Château Barréjat  ワイン名    Cuvée des Vieux Ceps 2015 産地      Madiran  品種      Tannat マディランは僕が一番最初に好きになった産地で、このワインも大のお気に入りの一本です。 もう10年以上前、初めてワインが美味しいと思ったのがマディランでした。 実は、お店でもオープン当初から押している産地ですなのですが、 特に日本にはあまり多くの種類が輸入されていませんし、ワイン通的産地なんて言われることもあります。がそんな事はありません。 フランスではスーパーなどでも見かける程で、日本に住んでいる僕にとってはスーパーでも十分にテンションが上がってしまいます。 因みに僕がフランスのスーパーでワインを買うときは、マディラン・ヴァントゥー・カオールでいつも悩みます。 まず、香りからしてしっかりとタンニンを感じます。 そして、いわゆる南西地方の香りがふんだんに詰まっている。 どっしりとした木の実・キノコ・木・土・木炭・ミルクチョコレート・コルクとワインが一体化した香り、羊等との相性の良さを思わせる香りなど、若い青っぽさを感じるも王道的なものは十分に香ってくる。 更に、産地などの概念にとらわれずに純粋に感じてみれば普段思いもしなかったものが現れてくる。 例えば、シャルトリューズ・フランスの海藻バター・グリルされた香ばしいエビ等、若いながらにバラエティ豊か。 自分の中の視点を少し変えるだけで感じ取り方もガラッと変わってくる。 味わいは、若さのせいかこのワインにしてはやや上擦った酸で思った以上に重心を持ち上げ清涼感すら感じる。 しかし酸は中心を外れず的を得ているし、 相変わらずのタンニンはワインを落ち着かせようとし全体の軸はぶれていない。 今までこのワインは最低でも5年以上経ったものしか飲んでこなかったので、それらに比べるとまだリリース直後の初々しさはある。 が、これはこれで楽しみ方がある。 産声をあげたばかりのマディランと言うか、 エレガンスと言うべきか・・・

Clos del Rey L'Aragone(クロ デル レイ ララゴン)

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Clos del Rey L'Aragone 生産者     Clos del Rey  ワイン名    L'Aragone 産地      Côtes du Roussillon Villages(Maury) 品種      Carignan 木の実などの果実に茶色いスパイスを入れて煮詰めていったような濃厚さと凝縮感、力強く前に出る感じと地に足の着いたどっしりとした様のアロマ。 もしもローヌで言うならヴァケラス的位置付けか。 アルコールを伴うボディの豊さと素材の良さを感じる。 無理やり感の無い果実香・果実味はまさにフランススタイル。 グラスに鼻を押し付け勢いよく香りを吸い込むと、土や石・家畜や農作物・ルシヨンの太陽までを想像出来てしまう。 行ったこともないのに、勝手にテロワールを感じてしまう。 それは、無闇に人間の手で味をコントロールされていないストレートなワインということ。 ビターチョコや鉄分を含んだ緑の野菜。 香り・味わい・余韻、全てに自然な伸びがあり、 無理に軽やかさを出したり、こなれた丸みや円やかさ、甘み、こびり付くタンニンなどは一切ない。 素顔のルシヨンが見える。 品種はあくまで(例えば)表情にすぎない。(土台ではないと言うこと)執拗に飲み手が品種に拘らなくて良いのは、この生産者のワインを飲み比べれば分かるはずだ。 えぐみを感じない一歩手前ギリギリのところの味わいは非常に気持ちのよいバランスで、フランス人の味覚ならではだ。 是非、品種を脱し初歩的感覚を脱しているならばお勧めしたい。

DOMAINE ILARRIA Cuvée Bixintxo (ドメーヌ イラリア キュヴェ ビシンショ)

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DOMAINE ILARRIA Cuvée Bixintxo 生産者       DOMAINE ILARRIA ワイン名      Irouléguy Cuvée Bixintxo 2009 産地        Irouléguy 品種        Tannat/Cabernets/Cabernet franc ピーマンやサクランボの香りや味わいがするあたりは、如何にもバスクの赤ワインといった感じ。 ボルドー・マディラン・ガスコーニュなどとはまた違う個性を持っている。 開栓して暫くは、強烈なタンニンと迫力のある酸に圧倒去れてしまいそうになるが、そのバスク感を楽しみながら全てがとけ込むまでゆっくり待ってみよう・・・。 すると、 観光地化していないバスクの田舎を思わせるような素朴で懐かしみのある独特な味わいが広がり、心にじんわりと沁みてくる。 思い出に老けたくなるワイン。 暫くバスクに行くつもりではなかったが、次回は久々に行ってみようか・・・なんて。 特にこういうワインは現地で飲むべきだと思う。

Clos des Fées Côtes du Roussillon Modeste(クロ デ フェ コートデュルシヨン モデスト)

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Clos des Fées Côtes du Roussillon Modeste 生産者       Domaine du Clos des Fées  ワイン名      Modeste 2015 産地        Côtes du Roussillon 品種        Grenache noir/Carignan/Syrah/Cinsault/Mourvèdre 飲めば飲むほどこんなにも素晴らしいワインがこんなにも沢山この産地にあるんだということに、ここ数年は衝撃と発見の嵐です。 未だ注目度は低いですが個人としては今後も益々ルシヨンからは目が離せなくなりそうです。 グラスに注ぐと、光が自ら集まって来たかのようにキラキラと光輝くワイン。 瑞々しさと滑らかさ透明感のある様はルシヨンの旨味だけを抽出したピュアで綺麗な液体。 香りは典型的なカシスやフランボワーズ・チェリー、イチジクのコンポートから、 ブルーの水飴・ 若干の梅や桜の塩漬けまで。 直線的で訴えるような芯の強さではなく、甘くほわっと柔らかくも濃密な香りが、水平線のように何処までも広がり先が見えないエンドレスな香り。 大人の為の甘い贅沢な時間を作り出してくれる。 舌の上に、 いつ触れたのか分からないような、ふわっ と優しい、空気を含んだかのようなファーストタッチ。 極限まできめ細やかなタンニンとアルコール感だけが重みとなり舌に落ちる。 かなりの浮遊感。 ワインの霧を吹き付けられた甘い空気玉が口の中でほわほわと漂っている。 ルシヨンの甘味はそのままに、重たさなどの従来のイメージは一切排除され、最後の余韻までも上に抜けていくので所謂従来の甘いや強いではない。淡い味わいだ。 なんだか、子供の頃に宝石の玩具を見ると食べてみたくなって本当は飴みたいに甘くて美味しいんじゃないのかと思っていた頃を思い出す。 そして、今大人になってその夢?が叶ったのかもしれない。 少し大人なパッションリキュール・カクテルの余韻はあるけれど・・・

CLOS FANTINE FAUGÈRES(クロファンティーヌ フォジェール)

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CLOS FANTINE FAUGÈRES 生産者      Clos fantine ワイン名     CLOS FANTINE FAUGÈRES 2015 産地       FAUGÈRES(CABREROLLES) 品種       Cinsault/Grenache/Syrah/Carignan/Mourvèdre 大人のための濃厚なジュースが口の中でパチパチと弾け拡散していく。 含んだ瞬間にすぐさま跳ね返ってくる果実の旨みで一瞬にして旨味感覚が満たされるが、 すぐに次の一口を欲してしまい本能は充たされない。 こういうワインは止まらなくなってしまう。 ダイナミックさと凝縮感、口の中での存在感は葡萄爆弾。 ミネルヴォワのDomaine Benjamin TaillandierのBUFENTIS10を思い出した。 そして、すぐ近くにはディディエ・バラルが。 活きている土・奥深くまで根を張り巡らせ力強い生命力がのった味わいはフォジェールらしい。 桃等の果物のコンポートを作っている時。 ラベンダーや南仏のハーブに鼻の奥まで届く大地のような香り。 赤い花がドレスをまとったとしたら。 フランス滞在中に何度も感じた香りも。 ワインが落ち着いてくると、高貴さと野性味あふれ魅惑的に。より大人っぽくなった。 肉にくしい血の気のある料理が欲しくなる。 肉食べてワイン飲んで、、、。 終売することなく、是非とも輸入され続けて欲しいワイン。

La Petite Commanderie/Le des Oiseaux(ラ プティット コマンドリ/ル キャバレ デゾワゾー)

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ラ プティット コマンドリ/ル キャバレ デゾワゾー 生産者       La Petite Commanderie ワイン名      Le Cabaret des Oiseaux 産地        CORBIÈRES 品種        Carignan/Syrah 飲む前から印象的なアザミの花エチケットに何か新しい出会いがあるのではないかと期待してしまう。 赤い花や花びらのエキス・ブドウの皮のエキス、梅、海藻、ルシヨンのワイン・カルヴァドス。 グラスに注いで一瞬にして様々な香りやニュアンスが伝わってきます。 その後もコロコロと絶えず様変わりし表情豊かで、 ワインの最も大切な一つ<香り>を楽しむというワインの醍醐味を存分に堪能することが出来ます。 最初は薄紫を思わせるような表面的な香りが目立ちますが、絶えず変化しながらも徐々に凝縮し濃厚なブドウらしい香りが中心に備わり軸となる。 酸はカオール辺りに通じるように感じ、繊細さと濃密さ・広がりと凝縮感の二階層。 ナチュラルな味わいは、香りを引き立てるというこのワインを楽しむ上での最高の選択だと思います。 香りにどっぷりと酔いしれ、 抽出されたエキスのみを飲んでいるかのように ストレスなく飲み流してしまう。 そしてまた酔いしれ・・・癒されていく 750mlというのが余りにも少なく感じてしまう。 同時に2本空けて1本ずつ飲み計1500ml、マグナムボトルを開けるつもりで飲んでしまうという禁断の手も良いかも・・・。 初めて飲んだのは数年前になりますが、その時はコルビエールでもこういう香り・味わいのワインがあることに驚き感動しました。 シャトー ラ バロンヌと並びこの産地で大のお気に入りの生産者です。

Domaine Danjou-Banessy Mirandes(ドメーヌ ダンジュ バネシ ミランド

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ドメーヌ ダンジュ バネシ ミランド 生産者       Domaine Danjou-Banessy ワイン名      LES MIRANDES 2012 産地        Côtes du Roussillon Villages 品種        Syrah いかにも上質なルシヨンらしいアロマ。 白ブドウや 少し若い桃 のニュアンスに赤身肉の脂のような風味の対比がなんともユニークだが旨い。 奥まで根がはっているような芯の強さと広がり、南仏の太陽から来る温かさ、それらを絶妙にフワッと持ち上げる爽快さ。 この重心を持ち上げている独特の風味はルシヨンの自然なスタイルのワインには必ず感じられます。ジューシーさと落ち着きを伴い赤・白ブドウが混ざった風味。 飲めば飲むほどクセになります。 各々が際立ち、 一つ一つの個性が存分に発揮され漲ったゴージャスな味わい。 太陽や動物・循環農法の畑・ブドウの全て、ワインが生きているのを感じる。 ルシヨンの良さが遺憾なく発揮された、一つの方向性偏らない、 これ以上も以下もない、全てひっくるめてこれが素直なルシヨンの姿だと思いました。

Clos Romain Patience(クロ ロマン パシィオンス)

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クロ ロマン パシィオンス 生産者       Clos Romain ワイン名      PATIENCE 2014 産地        CABRIÈRES 品種        Grenache noir/Syrah 程良いナチュラルトーンにラングドック由来の優美な甘い香り。 中の低~高域が主体。 高域は、ナチュラル感からくるような冷涼さ。 低域は、キャラメルを口に入れたときにホッとするような温かみ。 そして、それぞれが合わさるとキャンディーのようにチャーミング。カジュアル。 中心に重くどっしりとのしかかる重厚さはなく、うまい具合に浮力感があり澄んでいる。 香りと同じ。 食中は勿論、一息ついた時の一杯・お風呂上がりや就寝前の一杯と 日常に寄り添い、時と場合を選ばないで飲める気軽さ。 疲れた心も緩まります。 落ち着いてくると、軽やかなフィナンシェのようなアロマから柔らかくスタートし、舌の両端と奥に感じる細やかなタンニンとキャラメルのような風味が広がり、南仏ワイン共通の引き締まった味わいが訪れる。上に昇る酸と喉に当たるアルコールは余韻となり跳ね返ってくる。それらは全て中域に集中し統率されている。 甘く濃厚でどっしりとしたスタイルが好みの方は、冷涼さが要らないと思ったり、物足りないと感じてしまう方も多いかもしれませんが、14.5%のアルコールとこの味わいを支える大事な要素。 ナチュラルであることのわざとらしさ・現代のワインの流れが無理なく表現されている日常的ワインだと思います。 誰に教わることもなく全て自分自身で造りあげたワイン。 同じ境遇として尊敬します。 産地としては、近辺の産地を含め非常に興味深い多くの銘醸地がありますが、まだ日本で飲める機会は多くはありません。

Domaine Milan Papillon Sans Soufre Rosé(ドメーヌ ミラン パピヨン サンスフル ロゼ)

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ドメーヌ ミラン パピヨン サンスフル ロゼ 生産者       Domaine Milan  ワイン名      Papillon Sans Soufre Rosé 2014 産地        Provence(Saint Rémy de Provence) 品種        Grenache/Syrah/Mourvèdre 生産者からすれば葡萄の品種は大事なキャラクターとして軽視する事のできないものであると思いますが、特に私達飲み手にとっては優先するものではない(少なくとも優先的に)と改めて感じさせてくれるワイン。そして産地すらも。全てを無効化してしまうような。 <ナチュラルに造る>ということを心掛けられたワインとはそういうものかもしれません。(*あくまでそう思わせるということ) 逆にそういう味わいは非ナチュラルとも思えるし、自分自身の中では日々非常に難しい問題だと思っています。 (因みに、Ragoûtでは品種で飲むという概念を最初にもってほしくないため表示することをしていません。そうすることによりより素直に自分の感覚で飲んでもらえるようになります。(ボトルは表示あり)同品種で飲み比べは歓迎ですが) さて、初夏を思わせる初々しさ・健康的でエネルギッシュ。 ボトルに入った状態で光に照らされた時の色合いは観賞用としてもよいほど。 グラスに注ぐとグラス内だけ空気が流れずに時が止まっているかのような静寂感。 トマトやヴィネグレット、スモモのニュアンスが感じ取りやすいが、極めて無機質。 糖度を一切感じず喉の渇きを潤す。 ピンクの味わい。 その中に隠れている味わいは敢えて感じないで大まかに飲む。 コメントしながら言うのもおかしいですが、何も考えずに晴れの日にグビグビ飲むのに最適な一本。まさにロゼの本質。 夏に友達をもてなすならこのロゼは間違いなくリストに入れます。 もし南仏でこれを見つけたらランチのテラスで間違いなくオーダーするでしょう。 スッキリとしたものが飲みたいなら白ワインではなくて、こういうロゼを選んでみては如何でしょう。 気難しく考えてしまう人にも時には飲んでもらいたい。 もしグダグダと味わいを述べているなら、そんな事を言っていると南仏の人達に「こ

Domaine La Terrasse d'Elise Enclos(ドメーヌ ラ テラス デリーズ アンクロ

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ドメーヌ ラ テラス デリーズ アンクロ 生産者      Domaine La Terrasse d'Elise  ワイン名     Enclos 2012 産地       HÉRAULT(Aniane/Saint-Jean-de-Fos) 品種       Mourvèdre 大人の優美な甘さが香る。 どこまでも滑らかに伸びやかに鼻から口そして胸まで広がっていくとろけるようなアロマ。 いつまでもこびり付くようなしつこさやクドさはなく、 少しするとほのかに清涼感と支える程度の酸も香ってきます。とても フランスワインらしい品の良さを感じる。 自然にすんなりと抵抗なく鼻に入る穏やかさ、深く吸い込めば胸まで届く程の香りの深さ。 こういうワインは口で味わわずとも鼻から香りを飲んで味わえる。 幅広く様々なものを感じることの出来るワイン。 味わいも香りに近く、さり気ない酸が輪郭に、内側に円みのある味わい、そしてほのかな清々しさと再び支える程度の酸味が余韻まで静かに続いていく。 その酸とほのかなアルコールは自然でやわらかい味わいをフワッと引き立て立体感を作っっている。 全体の構成が気持ち良い、様々なものを圧なく感じる気持ちよさ。 異なった土壌の同じ品種を合わせて造っているというのも分かる気がします。 飲み進めていくうちにエチケットの色合いや雰囲気とワインの中身が調和しているように感じてきました。面白い。 視覚と味覚の感覚が一致します。 甘く感じるようで感じない、調味料ではなく素材の力で甘さや深みを引き出し構成し、風味で味わう。 フランス料理に通じフランス料理を食べているかのようなワイン。 やはり料理とワイン(お酒)は同じ国もので楽しむのが最も自然ですね。