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10月, 2017の投稿を表示しています

LAFAGE Miraflors Rosé(ラファージュ ミラフロー ロゼ)

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ミラフロー ロゼ 生産者     Jean Marc Lafage ワイン名    Miraflors Rosé 2016 産地      Côtes du Roussillon 品種      Mourvèdre/Grenache gris 香り高く旨みを感じるような立体的なアロマ。 ミネラルたっぷりで瑞々しく溌剌として元気を貰えるような明るい香りはパッションフルーツ・白桃・柑橘類。 塩気を伴う酸とほろ苦さは口の中と胃をキュッと締め上げ、それらはいつまでも舌の奥の方で続きその余韻にじわじわと食欲が沸いてきます。 トロッと円やかな舌触りと感触の後に、キラキラと流れるような飲み心地。 そしてしっかりとした味わいがあり旨味的風味と表情の豊かさは、多くの日本人に受け入れられると思います。 香り・味わい・余韻がほぼ同じような状態で常に表現力の高いワインです。 南仏では牡蠣×ピクプールが定番と言われていますが、このロゼも負けじと劣らず素晴らしい相性となりそうです。 少なくとも僕が食べたことのある南仏の牡蠣とは素晴らしいマリアージュだと思います。(マリアージュという言葉は色々と誤解を招くので好きではないのですが使ってしまいました・・・) 濃いと言うのではなく、しっかりとしたロゼ。 やっぱり、お腹が空いてきました・・・ Buy→ コート・ド・ルーション・ロゼ・ミラフロー [2015]

Domaine Cosse Maisonneuve LE COMBAL(ドメーヌ コス メゾヌーヴ ル コンバル)

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ドメーヌ コス メゾヌーヴ ル コンバル 生産者       Domaine Cosse Maisonneuve ワイン名      LE COMBAL 2013 産地        CAHORS 品種        Malbec この地方で最も好きな生産者の1人です。 抜栓直後は、懐かしさを感じるカオールらしさ、華々しさと下の方から土の香りが沸き上がってくるような伝統的アロマ、ほのかにミントのような爽やかさに赤い木の実の溌剌さ。そして柔らかく円やかな表面は鼻に優しくアロマを当ててくれます。 開けたてには少し平たさと新鮮さが目立ちますが、その中にはカオールワインの特徴的なアロマの要素の殆どを感じる事が出来ます。 その後、少しずつ少しずつ、厚みが増し肉付いてくるのが香りにも現れて来ます。 表面的な酸に捕らわれずに、香り・味わい・余韻を捕らえると奥深くホッコリするような、そして素直なカオールの味わいが楽しめます。 少しすると、ほのかにインクがかった濃厚でリッチなスタイルのカオールも垣間見れます。 特に余韻にはフランスのキノコを欲する。とすると、やはり定番の鴨のコンフィか。 (因みに、カオールと言えば鴨ですが、実際にまだ鴨のコンフィを食べている人をみたことがありません・・・) 他にも様々な食材・料理を連想させ欲する味わい・余韻は、色々な料理に合うという事。しっかりと食事をしながら楽しむ事により、このワインの価値も高まります。 出しゃばらないこういうワインは尚更食事と味わってもらいたいです。 ワインバーなどで飲むべきワインと、食事をするお店で飲むべきワインの主旨は違います(勿論どちらにも向いているワインもあります) 無駄なイメージを沸かせない遊びのないエチケットも好印象。 それがまたカオールらしくて尚更良い。 エチケットが可愛すぎて中身とのバランスがおかしいものもよくあるので・・・ ピュアに造りたいが為に逆にわざとらしく感じてしまったり、あまりにもジュースだったりするワインが多いなか、綺麗やピュアというより素直という表現が似合うワインらしいワイン。 本当のカオールがこの中に詰まっているのかもしれない。

Mas de Martin Grés de Montpellier Cinarca(マス ド マルタン グレ ド モンペリエ シニャルカ )

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マス ド マルタン グレ ド モンペリエ シニャルカ 生産者      Mas de Martin  ワイン名     Grés de Montpellier Cinarca 2011 産地       Grés de Montpellier 品種       Grenache/Syrah ブドウ本来のポテンシャルを引き出したような芳醇なアロマはブドウのフルーティーで甘い香りを嫌みなく最高潮に感じさせてくれる。 ワインが口に入り初めに感じるのは、ほんの一瞬の甘さ。 しかし、それは出だしの輪郭のみ。(この時感じた甘いニュアンスをしっかり捕らえることが、後にこのワインを飲む上で大切になってきます) ワインを口に含み終える頃には、 最初に感じた甘さは 外側と中心部からやってくる凝縮度の高いほろ苦さに挟まれ無くなります、力強く逞しい味わいへ。この味わいがこのワインでの存在感の大半を占めます。 香りから味わいへの違いが、飴と鞭のような落差。 それにより飲み応えが生まれています。 しかし、始めに感じた甘い感覚は再び余韻の頃に戻り、もう一度飴を与えられたような安心感で、最後には味わいと余韻・風味の調和が取れ素晴らしい起承転結の流れを楽しめます。 アルマニャック(ブランデー)のようなボリューム感。力強さと円やかさ、芳醇で熟成出来る素質のあるもの。 正に、こういうワインをフルボディと言うのではないでしょうか。 (因みにしっかりと言っても、いわゆる多くのニューワールドとは真逆のスタイルです) 少し時間が経ってくるとローヌ・ヴァケラス辺りをも思わせる力強いアロマと味わい。 真面目さと華やかな風味はサンシニアンにも通じると思います。 誰をも受け入れはせず、軽い気持ちで飲んでしまうと門前払いを喰らいそうになるくらい、凛とした真面目な優等生的。 もしかすると、中間に感じるほろ苦い味わいの印象が強く、近寄りがたく感じる人も多いかもしれませんが、簡単な味わいだけに捕らわれずに、香りと余韻に見られるブドウの甘さを感じ取りつつ、ワインの個性を受け入れじっくりと向き合って飲んでみる価値のあるワインです。

Mas de Martin Terra du Languedoc(マス ド マルタン テラ デュ ラングドック )

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マス ド マルタン テラ デュ ラングドック 生産者       Mas de Martin  ワイン名      Terra du Languedoc 2011 産地        Grés de Montpellier 品種        Syrah/Grenache 当たり前ですがグレドモンペリエの香りがしてきます。 ピクサンルーに続き大好きな産地の一つです。 日本で飲むという希少価値を考えると、この産地の方が個人としての時めき度は高いです。 グラスの中で放たれる充実充満したブドウの力・エネルギー、ワインというものが最大限にまで高められた時に感じるアロマ。 それはラングドックの最上のワイン達に共通する、無闇に例えたりすることは出来ない神秘的な領域。 このワインはその領域に一歩足を踏み入れていると言っても大袈裟ではない。 飲みごたえや飲みやすさという問題ではない、好き嫌いも通用しない。 本当にこういうワインは飲まずしてうまい。アロマの充実度は素晴らしいです。 レーズンやカシスなどでは表現が安っぽい、もう少し良い言葉で表現してあげたい。 それらだとしても、最低限華やかでブランド力のある庶民的ではないもの。 時間の経過によって様々なアロマが現れ、どれも素晴らしく、一瞬一瞬を見逃さずに大切に嗅いでいたい。 なめらかさと肉付き感・色気はマディランや南西地方にも通じる。 果実味は赤い肉を、タンニンは淡泊な鶏肉を欲する。 緻密で口の中全体にじわじわと張り巡っていくタンニンは、じっくりと確実に味わいを染み込ませ吸収させてくれる。 高品質のフォジェールのようにも。 力みではない、 やや緊張感のあるテンションは高貴さと上品さを醸し出しています。 口の中での味わいは勿論、飲み込む辺りから余韻にかけての風味の豊さ、身体に染み入る経過、鼻への抜けと脳まで達するような果実の満たされる感覚は幸福度が高い。 低価格でも十分にハイクラスのワインを感じさせてくれます。 料理ともワインだけでも楽しめ、更に飲み手次第で何倍にも楽しみの幅を広げる事が出来そうです。

Domaine De Cébène Ex Arena(ドメーヌ ド セベーヌ エクスアレナ)

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 ドメーヌ ド セベーヌ エクスアレナ  生産者       Domaine De Cébène     ワイン名     Ex Arena 2012 産地       Faugères 品種       Grenache/Mourvèdre フォジェールという産地の中でこのワインは非常に特別で衝撃的。 今まで飲んできたフォジェールという産地のイメージを覆されました。 ワインを飲んでいると、つねに自分の持っているイメージや感覚・経験はあてにならないという事を知らせてくれます。 テーブルワインは力強く頑丈で隙間一つない男性的ワイン。(勿論他もあります) 高級価格帯ではフィネスを感じ、非日常的で高揚さと偉大さ。 このワインは、どちらにも属さずフォジェールでありながらもフォジェールでない。 フォジェールを何種類か飲んできた人に是非飲んでみてもらいたい。 産地を踏まえて感じると、 限り無くピュアで控えめ、無駄なものを全て取り払って造られたありのままの様な。 こんなにもスルスルと飲めてしまうストレスのないのは初めて。 一本をあっという間に飲み終えてしまう儚さ・・・滞留させたいという気持ちに敢えて逆らい、なすがままに素直に勿体ぶらずに飲んでしまおう。 純粋で後付けされない味わいの純粋な料理に合いそう。 透明よりも濁りのある香り。キノコや赤い土。 晴れの日より霧がかかったひんやりとした雨の日が似合う。 そんな時でも、自宅で昼間からこのワインがあれば穏やかにゆったりとした一日を過ごせそう。 アルコール・酸・タンニンはしっかりと感じますが、どれも何一つ気にならない。 全体的に低い位置でバランスを取りながら低空飛行を続けているような絶妙なボディ。 やや控えめ印象は、むしろ個性を引き立て飲むシチュエーションを示してくれます。 こういうワインと上手にお付き合い出来ることも幸せ。

Domaine Zelige-Caravent Marie-Galante(ゼリジュ キャラヴァン マリー ガラント)

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ゼリジュ キャラヴァン マリー ガラント 生産者     Domaine Zelige-Caravent ワイン名    Marie-Galante 2014 産地      Pic-Saint Loup 品種      Cinsault 近年ピクサンルーのワインが次々と日本に入ってきているのは良い事で、個人的にも非常に嬉しいことです。 伝わりにくいとも思えるワインが多い産地ですが、高品質で素晴らしいワインとはどういうものかということを気軽に体験出来きるようになったということは飲み手の成長にも繋がっていくのではないでしょうか。 ピュアなブドウの甘くジューシーな香り。 集約的な酸は酸っぱさではなく、ジュース感を出すためのものか。 冷涼さでも暖かさでもない。 限りなく葡萄のジュースに近い。 正直な味わい。 無駄な例えが出来ない純粋なワイン。 鼻でピュアに甘いブドウの香りを飲んで、口でアルコールを含んだブドウという液体をスルスルと味わう。アルコールを飲んでいることを感じさせないストレスのない余韻の良さ。 飲み手に負担をかけ過ぎず、食事とお喋りを自然と引き立てる、その場にとけ込むような存在のナチュラルなワイン。 気がついたら一本飲み終えてしまっていたという風な。 まだまだ多くの方はこういうワインを物足りない、軽いという表現で片付けてしまいますが、それは大味の料理に慣れてしまっているのと同じでワインも色々なもので加工されたような味わいが世間ではノーマルだからなのかも知れません。個人的には幅広い価値観・感覚を持って、こういうワインも逆のスタイルのワインも気分や料理、その場の状況で選び楽しめれば良いと思っています。色々なワインがあってそれぞれの生産者が求め作ったものなので軽いから良い、悪い・重いから良い、悪いという考えでは自分に合わない=ダメ、となってしまいます。基本的にはどんなワインにもそれぞれ良いところはあり、それを感じ取ってみると良い悪いの感情は殆どの場合無くなるはずです。 話は逸れた気もしますが・・・ブドウを搾っただけの純粋正直なワイン。 料理もなるべくシンプルに自然に作らないとな、と思います。。。

Domaine Le Conte des Floris Basaltique(ル コント デ フロリス バサルティック)

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ル コント デ フロリス バサルティック 生産者     Domaine Le Conte des Floris ワイン名    Basaltique 2014 産地      Pézenas 品種      Carignan/Grenache 独特な鼻に残る印象的な香りは、パパイヤ・マンゴー・ラフランス、サクランボとイチジクを合わせたよう。 ロワール・サンセールをも感じさせます。 大人らしい落ち着き加減に重たさはなく、華々しさとフワッと持ち上がるような清涼感の加減は、如何にもフランス的空気漂うアロマ。 そこに控えめでも強引でもない、ごく自然な酸味と果実味が加わり、味わいへとなります。 口に含んだ瞬間にパッと広がる先程の果実の風味に、ミント等のハーブの清涼感がもたつかない味わい・余韻を演出。 余韻は柑橘類の酸味やミントの清涼感が持続的に。 香りからしてこういうワインは、甘かったり濃厚すぎたり、重厚で余計な足し算が多すぎて飲みづらい場合が多いのですが、このワインは風味はしっかりとしつつも抜け感があり、力まずエレガント。最後までダルさを感じさせることなく飲み続けることが出来ます。 調味料に頼らず丁寧に作った料理と同じ。 口の中で滞留させるよりも、鼻で香りを味わって、余韻のなかで風味を味わう。 口の中で感じる味わいだけでは全てを味わうことは出来ない。 香りを食べ、余韻を楽しむ。極めてフランス人的ワイン・空気感のあるワインです。                鼻で飲むワイン。

coss&maisonneuve abstèmes s'abstenir(コス・メゾヌーヴ アブステム サブステニール)

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コス・メゾヌーヴ アブステム サブステニール 生産者     coss&maisonneuve ワイン名       abstèmes s'abstenir 2009 産地      Quercy 品種      Gamay 本来の知名度や品質ではなく、他の誰かによって広められないと素晴らしいワインも伝わらないということが良く分かってしまったワインです。 評判で左右されてしまうという僕たち飲み手のレベルの低さですね。 衝撃を受けたワインの一本です。 初めて飲んだのは何年も前ですが、今飲んでもあの時と変わらず美味しい感動を与え続けてくれています。 明るいアロマを感じるのは、いかにも発泡していそうな瑞々しさと酸の爽やかさ。 落ち着きのある少し暗いアロマは、この地方一帯に感じられる土っぽいような懐かしいような産地の特徴。 高低差を感じるアロマは味わいにも幅の広さを感じそうです。 日本人的に言えば、白あんの詰まったモナカ、軽いニッキのような香りも感じます 飲んでみると香りと同じ味わい。 始めは瑞々しく。 フレッシュで軽い発泡と酸が程よい刺激とジュースさを与えてくれ、口の中から体の中へと染み込み、流れ、果実味というか産地の味わいのようなものを発泡と酸の内側で感じ、それが余韻まで続きます。 口に入ってから喉を抜ける辺りに感じる感覚はこのワインの醍醐味。 単純に飲むということが美味しいと思える加減さ。 暫くすると、 フレッシュで溌剌とした感じは取れ、暗さのある・落ち着きのあるこの産地らしい味わいをより感じられるようになりました。 そして、 奥深くにサクランボが潜む辺りはガメイらしさなのか。でも決してチャーミングではない。 ガメイと聞いて品種やBeaujolaisというイメージだけで飲まなかったり経験内で決めつけてしまうのはバカバカしいこと。同じブドウでも産地や生産者により全く別のワインが出来あがるということが分かります。 ケルシー×ガメイ×コスメゾヌーヴ   本当に素晴らしい。 *生産者曰わくアブステム・サブステニールとは「禁酒している人に禁酒することを禁じる」ワインを飲みなさいというメッセージ。