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DOMAINE ILARRIA Cuvée Bixintxo (ドメーヌ イラリア キュヴェ ビシンショ)

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DOMAINE ILARRIA Cuvée Bixintxo 生産者       DOMAINE ILARRIA ワイン名      Irouléguy Cuvée Bixintxo 2009 産地        Irouléguy 品種        Tannat/Cabernets/Cabernet franc ピーマンやサクランボの香りや味わいがするあたりは、如何にもバスクの赤ワインといった感じ。 ボルドー・マディラン・ガスコーニュなどとはまた違う個性を持っている。 開栓して暫くは、強烈なタンニンと迫力のある酸に圧倒去れてしまいそうになるが、そのバスク感を楽しみながら全てがとけ込むまでゆっくり待ってみよう・・・。 すると、 観光地化していないバスクの田舎を思わせるような素朴で懐かしみのある独特な味わいが広がり、心にじんわりと沁みてくる。 思い出に老けたくなるワイン。 暫くバスクに行くつもりではなかったが、次回は久々に行ってみようか・・・なんて。 特にこういうワインは現地で飲むべきだと思う。

Clos des Fées Côtes du Roussillon Modeste(クロ デ フェ コートデュルシヨン モデスト)

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Clos des Fées Côtes du Roussillon Modeste 生産者       Domaine du Clos des Fées  ワイン名      Modeste 2015 産地        Côtes du Roussillon 品種        Grenache noir/Carignan/Syrah/Cinsault/Mourvèdre 飲めば飲むほどこんなにも素晴らしいワインがこんなにも沢山この産地にあるんだということに、ここ数年は衝撃と発見の嵐です。 未だ注目度は低いですが個人としては今後も益々ルシヨンからは目が離せなくなりそうです。 グラスに注ぐと、光が自ら集まって来たかのようにキラキラと光輝くワイン。 瑞々しさと滑らかさ透明感のある様はルシヨンの旨味だけを抽出したピュアで綺麗な液体。 香りは典型的なカシスやフランボワーズ・チェリー、イチジクのコンポートから、 ブルーの水飴・ 若干の梅や桜の塩漬けまで。 直線的で訴えるような芯の強さではなく、甘くほわっと柔らかくも濃密な香りが、水平線のように何処までも広がり先が見えないエンドレスな香り。 大人の為の甘い贅沢な時間を作り出してくれる。 舌の上に、 いつ触れたのか分からないような、ふわっ と優しい、空気を含んだかのようなファーストタッチ。 極限まできめ細やかなタンニンとアルコール感だけが重みとなり舌に落ちる。 かなりの浮遊感。 ワインの霧を吹き付けられた甘い空気玉が口の中でほわほわと漂っている。 ルシヨンの甘味はそのままに、重たさなどの従来のイメージは一切排除され、最後の余韻までも上に抜けていくので所謂従来の甘いや強いではない。淡い味わいだ。 なんだか、子供の頃に宝石の玩具を見ると食べてみたくなって本当は飴みたいに甘くて美味しいんじゃないのかと思っていた頃を思い出す。 そして、今大人になってその夢?が叶ったのかもしれない。 少し大人なパッションリキュール・カクテルの余韻はあるけれど・・・

CLOS FANTINE FAUGÈRES(クロファンティーヌ フォジェール)

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CLOS FANTINE FAUGÈRES 生産者      Clos fantine ワイン名     CLOS FANTINE FAUGÈRES 2015 産地       FAUGÈRES(CABREROLLES) 品種       Cinsault/Grenache/Syrah/Carignan/Mourvèdre 大人のための濃厚なジュースが口の中でパチパチと弾け拡散していく。 含んだ瞬間にすぐさま跳ね返ってくる果実の旨みで一瞬にして旨味感覚が満たされるが、 すぐに次の一口を欲してしまい本能は充たされない。 こういうワインは止まらなくなってしまう。 ダイナミックさと凝縮感、口の中での存在感は葡萄爆弾。 ミネルヴォワのDomaine Benjamin TaillandierのBUFENTIS10を思い出した。 そして、すぐ近くにはディディエ・バラルが。 活きている土・奥深くまで根を張り巡らせ力強い生命力がのった味わいはフォジェールらしい。 桃等の果物のコンポートを作っている時。 ラベンダーや南仏のハーブに鼻の奥まで届く大地のような香り。 赤い花がドレスをまとったとしたら。 フランス滞在中に何度も感じた香りも。 ワインが落ち着いてくると、高貴さと野性味あふれ魅惑的に。より大人っぽくなった。 肉にくしい血の気のある料理が欲しくなる。 肉食べてワイン飲んで、、、。 終売することなく、是非とも輸入され続けて欲しいワイン。

La Petite Commanderie/Le des Oiseaux(ラ プティット コマンドリ/ル キャバレ デゾワゾー)

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ラ プティット コマンドリ/ル キャバレ デゾワゾー 生産者       La Petite Commanderie ワイン名      Le Cabaret des Oiseaux 産地        CORBIÈRES 品種        Carignan/Syrah 飲む前から印象的なアザミの花エチケットに何か新しい出会いがあるのではないかと期待してしまう。 赤い花や花びらのエキス・ブドウの皮のエキス、梅、海藻、ルシヨンのワイン・カルヴァドス。 グラスに注いで一瞬にして様々な香りやニュアンスが伝わってきます。 その後もコロコロと絶えず様変わりし表情豊かで、 ワインの最も大切な一つ<香り>を楽しむというワインの醍醐味を存分に堪能することが出来ます。 最初は薄紫を思わせるような表面的な香りが目立ちますが、絶えず変化しながらも徐々に凝縮し濃厚なブドウらしい香りが中心に備わり軸となる。 酸はカオール辺りに通じるように感じ、繊細さと濃密さ・広がりと凝縮感の二階層。 ナチュラルな味わいは、香りを引き立てるというこのワインを楽しむ上での最高の選択だと思います。 香りにどっぷりと酔いしれ、 抽出されたエキスのみを飲んでいるかのように ストレスなく飲み流してしまう。 そしてまた酔いしれ・・・癒されていく 750mlというのが余りにも少なく感じてしまう。 同時に2本空けて1本ずつ飲み計1500ml、マグナムボトルを開けるつもりで飲んでしまうという禁断の手も良いかも・・・。 初めて飲んだのは数年前になりますが、その時はコルビエールでもこういう香り・味わいのワインがあることに驚き感動しました。 シャトー ラ バロンヌと並びこの産地で大のお気に入りの生産者です。

Domaine Danjou-Banessy Mirandes(ドメーヌ ダンジュ バネシ ミランド

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ドメーヌ ダンジュ バネシ ミランド 生産者       Domaine Danjou-Banessy ワイン名      LES MIRANDES 2012 産地        Côtes du Roussillon Villages 品種        Syrah いかにも上質なルシヨンらしいアロマ。 白ブドウや 少し若い桃 のニュアンスに赤身肉の脂のような風味の対比がなんともユニークだが旨い。 奥まで根がはっているような芯の強さと広がり、南仏の太陽から来る温かさ、それらを絶妙にフワッと持ち上げる爽快さ。 この重心を持ち上げている独特の風味はルシヨンの自然なスタイルのワインには必ず感じられます。ジューシーさと落ち着きを伴い赤・白ブドウが混ざった風味。 飲めば飲むほどクセになります。 各々が際立ち、 一つ一つの個性が存分に発揮され漲ったゴージャスな味わい。 太陽や動物・循環農法の畑・ブドウの全て、ワインが生きているのを感じる。 ルシヨンの良さが遺憾なく発揮された、一つの方向性偏らない、 これ以上も以下もない、全てひっくるめてこれが素直なルシヨンの姿だと思いました。

Clos Romain Patience(クロ ロマン パシィオンス)

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クロ ロマン パシィオンス 生産者       Clos Romain ワイン名      PATIENCE 2014 産地        CABRIÈRES 品種        Grenache noir/Syrah 程良いナチュラルトーンにラングドック由来の優美な甘い香り。 中の低~高域が主体。 高域は、ナチュラル感からくるような冷涼さ。 低域は、キャラメルを口に入れたときにホッとするような温かみ。 そして、それぞれが合わさるとキャンディーのようにチャーミング。カジュアル。 中心に重くどっしりとのしかかる重厚さはなく、うまい具合に浮力感があり澄んでいる。 香りと同じ。 食中は勿論、一息ついた時の一杯・お風呂上がりや就寝前の一杯と 日常に寄り添い、時と場合を選ばないで飲める気軽さ。 疲れた心も緩まります。 落ち着いてくると、軽やかなフィナンシェのようなアロマから柔らかくスタートし、舌の両端と奥に感じる細やかなタンニンとキャラメルのような風味が広がり、南仏ワイン共通の引き締まった味わいが訪れる。上に昇る酸と喉に当たるアルコールは余韻となり跳ね返ってくる。それらは全て中域に集中し統率されている。 甘く濃厚でどっしりとしたスタイルが好みの方は、冷涼さが要らないと思ったり、物足りないと感じてしまう方も多いかもしれませんが、14.5%のアルコールとこの味わいを支える大事な要素。 ナチュラルであることのわざとらしさ・現代のワインの流れが無理なく表現されている日常的ワインだと思います。 誰に教わることもなく全て自分自身で造りあげたワイン。 同じ境遇として尊敬します。 産地としては、近辺の産地を含め非常に興味深い多くの銘醸地がありますが、まだ日本で飲める機会は多くはありません。

Domaine Milan Papillon Sans Soufre Rosé(ドメーヌ ミラン パピヨン サンスフル ロゼ)

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ドメーヌ ミラン パピヨン サンスフル ロゼ 生産者       Domaine Milan  ワイン名      Papillon Sans Soufre Rosé 2014 産地        Provence(Saint Rémy de Provence) 品種        Grenache/Syrah/Mourvèdre 生産者からすれば葡萄の品種は大事なキャラクターとして軽視する事のできないものであると思いますが、特に私達飲み手にとっては優先するものではない(少なくとも優先的に)と改めて感じさせてくれるワイン。そして産地すらも。全てを無効化してしまうような。 <ナチュラルに造る>ということを心掛けられたワインとはそういうものかもしれません。(*あくまでそう思わせるということ) 逆にそういう味わいは非ナチュラルとも思えるし、自分自身の中では日々非常に難しい問題だと思っています。 (因みに、Ragoûtでは品種で飲むという概念を最初にもってほしくないため表示することをしていません。そうすることによりより素直に自分の感覚で飲んでもらえるようになります。(ボトルは表示あり)同品種で飲み比べは歓迎ですが) さて、初夏を思わせる初々しさ・健康的でエネルギッシュ。 ボトルに入った状態で光に照らされた時の色合いは観賞用としてもよいほど。 グラスに注ぐとグラス内だけ空気が流れずに時が止まっているかのような静寂感。 トマトやヴィネグレット、スモモのニュアンスが感じ取りやすいが、極めて無機質。 糖度を一切感じず喉の渇きを潤す。 ピンクの味わい。 その中に隠れている味わいは敢えて感じないで大まかに飲む。 コメントしながら言うのもおかしいですが、何も考えずに晴れの日にグビグビ飲むのに最適な一本。まさにロゼの本質。 夏に友達をもてなすならこのロゼは間違いなくリストに入れます。 もし南仏でこれを見つけたらランチのテラスで間違いなくオーダーするでしょう。 スッキリとしたものが飲みたいなら白ワインではなくて、こういうロゼを選んでみては如何でしょう。 気難しく考えてしまう人にも時には飲んでもらいたい。 もしグダグダと味わいを述べているなら、そんな事を言っていると南仏の人達に「こ